Windows Azureクラウドサービス再入門~Webロールを作ってみる

2013年4月3日 | By TatsuakiSakai | Filed in: Micosoft Azure.
  1. まずは開発環境の構築から

    前回のポストでクラウドサービスの概要とWebロールおよびWorkerロールの役割について解説しました。

    それでは、さっそくWebロールから実際に作ってみましょう。

    そのためには、開発環境を構築する必要があります。

    前提環境としてWindows Vista以降のWindowsオペレーティングシステム(Windows 7以降を推奨)が実行されているコンピュータが必要となります。

    この環境があれば、すでにVisual Studio 2010以降のバージョンを利用されている方だけでなく、Visual Studioがない・・・という方でも、無料で始めることができるのです。

    まずは、Windows Azureのサイト (http://www.windowsazure.com/ja-jp/) に移動します。

    「ツールとリソース」→「.NET」と辿り、「Quick Links」の「install the SDK」のリンクを開きます。

     

     

     

     

    ここですでにある開発環境に合わせて「Install with Visual Studio 2010 SP1」または「Install with Visual Studio 2012」を選択します。

    Visual Studioがインストールされていない場合かつWindows 7以降のOSを利用している場合は、「Install with Visual Studio 2012」を選択するとよいでしょう。

    これを選択すると、Web Platform Installerが実行され、すべての開発環境がインストールされます。

    Visual Studioがない環境でも、Visual Studio Express 2012 for Webがインストールされるので安心です。

     

  2. クラウドサービスプロジェクトの作成

    インストールが完了したらさっそくVisual Studioを管理者権限で実行してみましょう。

    Windows Azureのエミュレータを実行する際に管理者権限が必要となりますので、必ず管理者権限で実行するようにしてください。

     

    「ファイル」メニューから「新しいプロジェクト」を選択すると、作成可能なプロジェクトの一覧が表示されます。

    左側のペインから利用したい開発言語の「Cloud」を選択します。

     

     

     

     

    プロジェクトの「Windows Azureクラウドサービス」を選択し、任意の名前を付けて「OK」をクリックします。

    次に、表示されるプロジェクト一覧から任意のWebロールプロジェクトを選択します。

     

     

     

     

    この例ではASP .NET Webロールを選択していますが、ASP .NET MVCのプロジェクトを選択されても結構です。

    選択されたプロジェクトは名前を変更できますので、任意の名前を付けておきましょう。

    「OK」をクリックしたらプロジェクトの作成が完了します。

    この後、任意のコードをインプリメントしても結構ですし、このまま実行しても結構です。

    今回は動作確認を目的としていますので、そのまま開発環境で実行します。

     

  3. 開発環境でのテスト

    プロジェクトの作成が完了したら、開発環境内でテストを実行してみます。

    Windows Azure SDKには開発環境での検証用として、以下のエミュレータが提供されています。

     

    ・Compute Emulator

    Windows Azureクラウドサービスの実行環境をエミュレーションするエミュレータです。クラウドサービスはこのエミュレータ内で実行されます。

    ・Storage Emulator

    Windows Azureストレージをエミュレーションするエミュレータです。Blob、Table、Queueの3種類のストレージが開発環境で利用できます。

     

    エミュレータはクラウドサービスプロジェクトをデバッグ実行すると、自動的に起動されます。

    Visual Studioでデバッグ実行をしてみましょう。

    タスクトレイにWindows Azureロゴのアイコンが表示されます。コンテキストメニューを開き「Show Compute Emulator UI」を選択し、Compute Emulatorのコンソールを開いてみましょう。

     

     

     

     

    アプリケーションの配置状況と各ロールのインスタンスが出力するログ情報などが参照可能です。

    そして、Webロールが正しく実行されると、Webブラウザが起動され、Webロールのコンテンツが表示されます。

     

     

     

     

    これが正しく表示され、想定道りの動作をしていれば、テスト完了です

     

  4. Windows Azureへデプロイ

    それではWindows Azureへデプロイして実行してみましょう?

    え!?Windows Azureのアカウントがありませんか??

    それでは、作りましょう!

    現在、90日間無料評価版が利用可能です。(http://www.windowsazure.com/ja-jp/pricing/free-trial/)

     

     

     

     

    無料で試せる今こそ、Azureに触れるチャンスです。まさに「いつ試す?今でしょ!!」という状態なのです。

    登録にはマイクロソフトアカウントと本人確認のためにクレジットカードが必要となります。

    登録が完了したら、管理ポータルへログインしてみましょう。

    管理ポータルを表示するにはHTML 5対応のWebブラウザが必要となります。

    管理ポータルを開いたら、「クラウドサービス」を選択し、左下の「新規」をクリックします。

     

     

     

     

    「クラウドサービス」の「新規作成」を選択し、URLに任意の名前を入力します。URLで利用可能な文字種に制約があることと、ユニークな名称である必要があることに注意して入力してください。

    利用可能な名称である場合には、右端に緑色のチェックボックスが表示されます。

    また、「地域またはアフィニティグループ」から任意のデータセンタを選択します。日本から利用する場合には「東アジア」を選択するとよいでしょう。

    すべての入力が完了したら「クラウドサービスを作成する」をクリックして、クラウドサービスの作成を完了させます。

     

    クラウドサービスが作成されたら実際にアプリケーションをデプロイしてみましょう。

    デプロイの方法には3通りの方法があります。

     

    ・Visual Studioから直接デプロイ

    ・管理ポータルからデプロイ

    ・Team Foundation Serviceからデプロイ

     

    この中で一番簡単な方法である、管理ポータルからデプロイする方法でアプリケーションをデプロイしてみましょう。

    まず、Visual Studioに戻ります。

    ソリューションエクスプローラーのクラウドサービスプロジェクトのアイコンを右クリックしてコンテキストメニューを表示します。

    「パッケージ」をクリックしてデプロイ用のパッケージを作成します。

     

     

     

     

    次に表示されるダイアログは変更することなく「パッケージ」をクリックします。

     

     

     

     

    パッケージの作成が完了すると、エクスプローラーが開き、作成されたパッケージの格納されたフォルダが表示されます。

    このパスをコピーしておき、管理ポータルに移動します。

     

    管理ポータルで作成したクラウドサービスを選択し、詳細情報を表示します。

    「デプロイの設定」から「新規運用環境のデプロイ」を選択します。

    表示されたダイアログに必要事項を入力します。

     

     

     

     

    デプロイ名は識別可能な任意の名前を入力しておきます。

    なお、デプロイ名にデプロイした日付などを含めておくと、複数のデプロイが存在する際に認識しやすくなります。

    次に「パッケージ」には「ローカルから」をクリックし、パッケージが出力されたフォルダから「*.cspkg」拡張子のファイルを選択します。

    続いて「構成」には「ローカルから」をクリックし、パッケージが出力されたフォルダから「*.cscfg」拡張子のファイルを選択します。

    また、「1つ以上のロールに単一のインスタンスが含まれている場合でもデプロイします。」にチェックをしておきます。

    実際の運用時は、Windows AzureのSLAを満たすために2インスタンス以上のデプロイが必要となりますが、今回は検証用ですので、1インスタンスのみでのデプロイを許可します。

    以上の項目の入力がすべて完了したら、右下のチェックボックス型のボタンをクリックします。

    これでパッケージのデプロイが開始されます。

    パッケージのデプロイが完了するまでに数分から数十分掛かりますので、気長に待ちましょう。

    デプロイが完了すると、管理ポータルのステータスが「実行中」に変わります。

    完了後、デプロイされたWebアプリケーションを開いてみましょう。

    URLは「http://[クラウドサービス作成時に入力したURL].cloudapp.net/」です。

     

     

     

     

    ページが正しく表示されることを確認して検証は完了です。

    一通りアプリケーションの動作を確認してみましょう。

    そして、確認が完了したらデプロイしたクラウドサービスを削除しておくのをお忘れなく!

    管理ポータルから削除するクラウドサービスを選択し、「削除」→「クラウドサービス[クラウドサービス作成時に入力したURL]の運用環境のデプロイを削除します」を選択して削除を完了します。

    デプロイを削除しておけば、コンピュート時間を消費することはありませんので、無料枠を有効に活用可能です。

     

     


One comment on “Windows Azureクラウドサービス再入門~Webロールを作ってみる

  1. […] 参考http://code.msdn.microsoft.com/windowsazure/WindowsAzure-howto-855286fchttp://tatsuakisakai.net/archives/286 […]