Go Azureを終えて

2012年7月2日 | By TatsuakiSakai | Filed in: Micosoft Azure.

2012年前半のラストを飾るWindows Azureのイベント、Go Azureに多くの皆様にご参加いただき、運営の片翼を担った者の1人として、お礼申し上げます。

Day2のセッションでは未だかつてない「弾けっぷり」を晒してしまいました(笑)が、伝えたいポイントだけはブレずにいたつもりです。

さて、今回のWindows Azureのリリースですが、仮想マシンやWebサイトが「今までになかった機能」であることも含め、注目を集めております。

前回のポストでも書かせていただきましたが、「Azureは基本PaaSである」ということは忘れないでください。

仮想マシンやWebサイトも「根幹をなすPaaSの補完をする目的」だと考えていただければわかりやすいと思います。

その中でわかりやすかったのがDay 1キーノートで紹介されたGloopsさんの事例でしょう。

ASP .NETをベースとしたアプリケーション本体はPaaS化できても、タイムアウトに対する制約を解決するための、リバースプロキシや監視機能がLinuxで稼働しているため、移行できなかったというお話でした。

それを、仮想マシンを使って補完するというものでした。

ハイブリッドという言葉にはいろいろな意味があると思います。このように複数のプラットフォームで稼働するサービスをシームレスに統合できることも、ハイブリッドの一種だと考えています。

もちろん、クラウド&オンプレミスのハイブリッドの強化も注目すべき点であったことは間違いありません。

特に、オンプレミスとクラウドを自由に行き来できるサービスであるAzureは大変魅力的なサービスに変貌したと思います。

日本マイクロソフトの高添さんが披露した「System Center 2012上でVHDのアイコンを右クリックしてクラウドにデプロイする」デモは、衝撃を覚えた方も多いのではないかと思います。

クラウドの上のスケーリング調整だけでなく、必要に応じてオンプレミス or クラウドに関係なく、自由にリソースを配置できるサービスは、大変魅力的です。

仮想ネットワークで、Azure内のインスタンスを企業ネットワークの一部として組み込むことが出来れば、パブリッククラウドであるWindows Azureを自社のリソースに一部として取り込むことが可能です。

ただし、仮想ネットワークも過信は禁止です。

言うまでもありませんが、IPSecで通信の機密性が確保されている仮想ネットワークといえども、海外のデータセンタと接続されているわけですから、帯域幅などの面でボトルネックになることが予想されます。

そのため、パフォーマンス面で犠牲を払うことを念頭に置いて利用する必要があります。

こうした点は、今後も本サービス開始後も変わらない考慮点です。

とはいえ、多くの可能性を秘めた新サービスであることには違いありません。

ぜひ、一度お試しの上で「うちではこう使うのがいいね!」というベストプラクティスを見出してみてはいかがでしょうか?

そんなきっかけ作りになれば、今回のセッションの意図が伝わったかな・・・と思います。


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